以前購入したprusa MK3S+ですが調子良く使えていました(さっきまでは)
デザインが黒と橙の自分好みで、造形サイズも大きいし樹脂も色んな種類が使えて満足です。
専らPCとPETGを使っています。
PLAで十分な用途もあるのですが、フィラメント交換が面倒なためPETGをそのまま使っています。
今回はタイトルの通りです。自分用メモ。
素人がテキトーに修理した記事なので、閲覧、まして参考にされる際は自己責任でお願いします。
背景
- フィラメントが無くなったため、交換が必要になった
- フィラメントセンサーが上手く動いておらず、フィラメントの終端がエクストルーダギアを越えた所でフィラメント送りが止まり、3Dプリンタ自体はそれに関係なく動いていた(≒ノズルは樹脂を吐出せずに虚空を動き回っていた)
- 従って、古いフィラメントを手動で抜き取ったわけではない
今までの対処法
- Adventurer3Xを使っていた時代にも似たようなことはあったが(はず)
- 古いフィラメントはそのままに新しいフィラメントをロード
- 新しいフィラメントがエクストルーダギアで送り出され、新しいフィラメントが古いフィラメント片を押し出しながらロードされていく
- ノズルからしばらくは残存の古いフィラメントが出てくるが、途中で新しい樹脂に切り替わる
みたいな感じだった(はず)
今回の症状
- 今までどおりの手順で、新しいフィラメントがエクストルーダギアによって引き込まれるのだが、それ以上先に進まない
- 当然古いフィラメントがノズルから出てくることもない
今回の対処
とりあえずノズル先端側から中を突いてみる
何かにセットで付いてきたマチ針のようなものを使って、加熱したノズルの先端から中をこじってみた。樹脂自体は溶けているのでマチ針は入っていくが、改善せず。
マチ針は長さ一杯、推定20mmくらいははいったので、ヒートブロックを越えて放熱フィンがある辺りまでは入っていたと思う。
prusaのwebサイトを漁ってみる
knowledge baseを漁ってみると早速見つかった。
help.prusa3d.com
コールドプル(Cold Pull)
webサイトによるとまずコールドプルと呼ばれる手法を試すようにとあるが、今回はホットエンドに引き込まれた古いフィラメント片にアクセスする術を持たないため、コールドプルは不可能。よってこのステップは飛ばす。
ホットエンドパーツを綺麗にする(Clean the hot end parts)
次は特定のネジを引き抜いてネジ穴からフィラメントの経路(エクストルーダギアより上、ノズルと反対側?)を覗いてみる。
ネジの位置はこれ。口では説明し難いが、写真を見れば間違えようがないくらいわかりやすい。
ネジ穴からは特に詰まっている様子は確認できなかった。
PTFEチューブに詰まっているフィラメント(Filaments stuck in the PTFE tube)
PTFEチューブの段階でフィラメントが詰まっている可能性があるため、エクストルーダユニットを少しずつ分解して、中を見てみる。
手順は以下のリンクのステップ2〜5を参照。
help.prusa3d.com
自分の場合はクーリングファン(造形物に風を吹きかけるファン)のコード長さが足りずエクストルーダ用モータを上記のStep5ほど大きく手前に引っ張りきれなかったため、クーリングファンも外した。
その後も、モータ軸に取り付けられたエクストルーダギアが3Dプリンタ製のエクストルーダユニットパーツに引っかかり、取り外すのに苦労したが、角度を変えたりしながら何度か試したら動かせるようになったが・・・結局ホットエンドだけを取り外すことはできず、エクストルーダモータも完全に取り外した。
ホットエンドとクーリングファンを電線で吊るしてしまっていて本来は良くないけど・・・作業中はクーリングファンはマスキングテープでプリンタ本体に固定、ホットエンドは手で持っていた。
この時点で、PTFEチューブの中にフィラメントが残っていることがわかった(写真は撮り忘れた)
詰まっているようには見えないが、一方で新しいフィラメントで押し込むこともできなかったらしい。
そのまま上記サイトのStep6、7と進んでPTFEチューブだけを取り外して、ようやく古いフィラメントにアクセスできるようになった。
ここからは我流のやり方
どうしようもないので、このままノズル温度を上げて古いフィラメント片を引き抜いてしまうことにした。
冷却ファンの風が当たらないとホットエンドの上部(ヒートシンクがある部分)を痛めてしまう可能性があるため、なるべく冷却ファンの風が当たる場所で作業するように留意した。
ただ、PTFEチューブは取り除いてあるし、他の部分は金属製だろうから、古いフィラメント片さえ素早く引き抜いてしまえば、それ以外は熱に弱い部品があるとは思えないが・・・
ノズル温度を200℃程度にしてプライヤーで古いフィラメント片を引っ張るとあっさり取り除くことができた。あとは加熱をやめ、ホットエンドが冷めるまでファンの前に置いておくだけ。
ホットエンドが冷めたら、PTFEチューブを元通りホットエンドに差し込み、エクストルーダ周りを組み立てなおしておしまい。
無事に新しいフィラメントをロードできるようになった。