カエデ自動機械

ちょっとしたものづくりや電子工作のメモなど。技術開発とは今は呼べないかな。

倒立振子ロボットを作る(仮終)-まとめと課題

前回、一応安定して自立できる倒立振子ロボットを作ることができました。
一方で、なんとなく実験的に、これがこのロボットの限界で、ここからセンサやらロボットアームやらを積み増せる感じではない気がしました。

今回はその辺をまとめて一旦このシリーズを終わりにしようと思います。
すぐ次の倒立振子ロボット(改)の話を始めますが。

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Pythonによる制御工学入門(オーム社)

書評・・・という言い方は烏滸がましいというか少し大仰な気がしますが、読んだ本についてもここで書いていきたいと思っています。
今回はオーム社「Pythonによる制御工学入門」です。

books.rakuten.co.jp

公式サイトはこちら。このページに書いたTipsなんかも書いてあるかも。

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倒立振子ロボットを作る(7)-試運転!!(あとチューニングとか課題とか)

前回、IMUの情報に基づいてモータ制御を行うノードを実装しました。
今回は倒立振子ロボットのPID制御用のゲインを調整し、いよいよ試運転をしていきます。

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倒立振子ロボットを作る(6)-姿勢角(+α)に基づくモータ制御

前回、Lambda Plus+IMUとのインターフェースとなるROSノードを整備しました。
このノードは、IMUを動かすマイコンであるArduino互換マイコンであるLambda Plusから姿勢角、加速度、角速度の合計9つのデータを受け取り、
姿勢角を whipbot/Posture_angleというオリジナルメッセージ、加速度、角速度をsensor_msgs/ImuというメッセージでPublishしていました。

今回は、この2種類のメッセージをsubscribeしてそれを元にモータトルクのPID制御を行うROSのノードを作っていきます。
ちなみに前回公開したコード、オイラーのスペルが間違っている気がするのですが、間違っている箇所を見つけられなくなりました。

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倒立振子ロボットを作る(5)-ソフトの全体構造とマイコンとのI/Fノード

ソフトの全体構造のイメージ

若干順番が前後したような気もしましたが、倒立振子ロボットを作る(2)-姿勢制御とそのためのパーツ - 技術開発日記@KTDの記事で、Arduino互換のマイコンであるLambda Plusを使って、姿勢角を取得できるようになりました。
このままLambda Plusに遠隔操縦指令を受け付ける機能とか障害物を回避する機能とかを付け加えていくことも可能だとは思うのですが、最初に述べた通り、「ROSを使ってみたい」という副目標のようなものがありますし、上位計算機としてUbuntuが動いているような大きなマシンがあるのは、重い処理を受け持たせられるというメリットもあります。
せっかく持っている近藤科学サーボモータ+ROS対応ドライバを使ってみたいというのもありますが。

そんなわけで、
Lambda Plus:

  • 姿勢角検出
  • 上位PCへ転送
  • その他、LEDや簡単なセンサのインターフェースとしての機能


上位PC

  • 姿勢角に基づくモータ制御(サーボのROSパッケージ)
  • ジョイスティックやその他環境認識結果などからの速度指令生成、モータ制御への添加
  • カメラなどの高度なセンサとのインターフェース

みたいな感じで役割分担をさせることにしました。

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倒立振子ロボットを作る(4)-車体全体の構造

車体全体のイメージを描いてみる

前々回、そして前回で、コア機能である姿勢制御の目処が立ち、メイン部品であるモータとホイールが決まりました。
ロボットのフレーム自体は手持ちのアルムフレームを使うつもりですので、これでなんとなくロボットの外観がわかるようになりそうです。
手持ちのCADで早速組み立ててみようと思います。

さっさと実際に組み立てたら良いとも思うのですが・・・
パソコンの中でいじくりまわすのもそれはそれで楽しいんですよね。

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倒立振子ロボットを作る(3)-車体設計(車輪とモータ)

台車の車輪とモータに求められる性能の考え方

前回倒立振子型台車の姿勢制御系をつくり、台車の傾き角度が出力できるようになりました。
今回は、前々回倒立振子型台車の設計のための思考展開図で得られた2番めの機構要素である「大径タイヤとハイパワーモータ」が具体的にはどの程度のものである必要があるのか考えていきます。
車体の専門家に見られると怒られるような内容かも知れませんが、恐れても仕方ないので色々書きたいことを書いていきます。

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倒立振子型台車の設計のための思考展開図(再掲)

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